前回の記事では、長距離運動においての注意事項として、
エネルギーが枯渇してしまってガス欠(ハンガーノック)にならないようにしましょう。
という記事を投稿しました。
ランニングなどの長距離期間、体を動かすスポーツは体の中のエネルギーが使われ続けるためエネルギーが足りなくなる可能性があります。
そうした場合、最悪ガス欠になってしまい、ベストパフォーマンスが発揮されないような状態になってしまいます。
そういった状況にならないためにも、体を動かす前、体を動かしている間、体を動かした後に適度なエネルギーを補給することを記事にしました。
さて、今回は体を動かす前にエネルギーを補給する際に重要な注意事項があります。
一歩間違うと、エネルギーを補給したはずが逆に低血糖になるかもしれません…。
今回はインスリンショックについての情報共有です。
インスリンリンショックとは
運動誘発性低血糖のことをインスリンショックと呼びます。
人間の機能として備わっているもので、血糖値が一気に上昇すると、インスリンを分泌して血糖値を下げようとします。
※このインスリンが分泌されないと、高血圧による糖尿病等の病気になると言われています。
この体の防衛能力が裏目に出てしまい、インスリンショックを引き起こすとされています。
インスリンショックになるメカニズム
体を動かす直前に糖類(砂糖・ブドウ糖)を補給すると、体の中で一気に血糖値が上昇します。
そうするとインスリンが大量に分泌されて、血糖値を抑えようとします。
その状態で体を動かすのに筋肉を使うと、血液中のブドウ糖や脂肪酸をエネルギーとして使うため、運動中から運動後まで血糖値が下がる効果があります
この結果一気に血糖値が下がり、補給食はとっていたのにも関わらず、低血糖になってしまう。
インスリンショック状態になると
インスリンショックになると、意識が朦朧(もうろう)としてきて集中力が落ちてきます。
その後、動悸や冷汗、手足の震えなどが起こり、体を動かすどころか、立っていられなくなってしまいます。
この状態になってしまっては
インスリンショックにならない工夫
インスリンショックにならないようにするためには2つのポイントを抑えておけばいいと思います。
1.スタート直前に糖類を補給しない
運動する直前に補給しなければ、一気に血糖値が上がっていたとしても、落ち着いてくる頃にスタートができるので、ひとつポイントとなります。
具体的には30〜45分空ける。
とありますが、個人的なポイントは、1時間前に補給することをオススメしたいと思っています。
1時間前といえば、ちょうど体を動かし始める時間だと思います。
補給食をとってからアップを行うことで、忘れることなく補給することができます。
自分の都合の良いタイミングで飲むのが良いのですが、最低限30分は空けるようにしましょう。
2.スタートしてから補給する
体を動かし始めてしまえば、体を動かすために筋肉が使われ、そのエネルギーで血糖値が抑えられています。
運動中はインスリンの分泌が交感神経の働きにより、抑えられるので、血糖値が一気に下がることはなくなります。
なので、補給をするなら体を動かし始めたあとがオススメということになります。
おすすめの補給食
私がトレーニングや大会等で使用している補給食と、使用してみたい気になっているものを紹介してみたいと思います。
長時間、体を動かすスポーツにとって必要なエネルギーが効率よく入っているものばかりなので、必見となっています。
アミノバイタル パーフェクトエネルギー
エネルギーが180キロカロリー摂取できるほか、アミノ酸が入っていることで、トレーニングやランニングで破壊された筋肉を修復することができます!
また、この商品はマラソンや球技など長時間に及ぶスポーツのために作られている商品なだけあり、レビューなどの評価はかなり高いです。
私も愛用しており、先日ハーフ90分切りの中期間目標突破の時もレース前とレース中に補給しました。
ウィダーインゼリー
こちらもエネルギーを180キロカロリー摂取することができます。
ウィダーインゼリーのポイントとして手に入りやすいということです。
コンビニやスーパーで購入できるため、大会等で遠出することになっても試合準備が整えることができることがポイントです。
よく忘れ物をする私にとってはありがたい存在です。
モルテン MAURTEN GEL100
マラソンのサブ2で達成を達成したエリウド・キプチョゲ選手が愛用しており、サブ2を達成した時も使用していたことで有名になったアイテムです。
それがモルテンのGEL100です。
40gで100キロカロリーと手軽に摂ることができるのが最大のポイントです。
モルテンは着色料、防腐剤を使っておらず、体に吸収しやすいようにされているのが特徴とされています。
カロリーを水分補給するときにもできるようにドリンクに入れるものも出ているのでこちらも要チェックです。
まとめ
・長時間体を動かす直前に糖類を補給すると、一気に血糖値が急上昇するため、それに伴ってインスリンが分泌される。
・インスリンの働きによって血糖値を下げようとする働きが行われ、低血糖となる(インスリンショック)
・予防のためには、体を動かす直前に糖類を補給しないこと
・体を動かし始めた後に糖類を補うことは問題ない
エネルギー不足にならないように補給食を摂ったつもりが、逆効果になった。
なんてことがないように気をつけていきたいと思います。